不動産売却お役立ち豆知識

売却時に値段が下がりやすいマンションの特徴

今住んでいる家を売却して、新しく、マンションへの住み替えを検討するという方へ。

物件選びの際に、住み心地の良さ、職場までの移動の便利さ、個人的に好きな街・地域など、「あなたにとっての価値=絶対的価値」はもちろん重視したいところ。今後何年も住み続ける、場合によっては一生を共にする家ですからこれは当たり前の話です。


しかし、最近では、「売却時の値段の下がりにくさ=相対的価値」のほうも重視してマンション選びをする方も増えています。特に、今すぐではなくとも、将来的に転勤などの理由で引越しの可能性がある場合、定年後に田舎への移住にあこがれがある方などは、この相対的価値を無視してマンション選びをするべきではないでしょう。


仮に、あなたが、将来的に家を売る可能性が低いタイプの方であれ、資産価値が下がりにくいマンションに住んでいるということは、それだけで安心感にもつながります。売却値段が住宅ローン残債を常に上回ってるという事実は、住んでいても精神的余裕を生み出してくれます。


そこで、このページでは、売却時に値段が下がりやすいマンションの特徴を見ていくことにします。資産価値を考えた場合には、以下に該当するマンションの場合は、再検討の余地ありです。


もくじ

人気のない沿線のマンション
都市部まで遠い駅周辺のマンション
駅近ではないマンション
嫌悪施設が近くにあるマンション
線路・高速道路・幹線道路に面しているマンション
事故物件のマンション
戸数が少なすぎるマンション
管理状態がよろしくないマンション
自主管理のマンション
地震・水害の被害が予想される場所
ベランダの前が空き地・駐車場
個性的すぎるデザインのマンション
まとめ




人気のない沿線のマンション



最寄り駅が、あまり人気のない沿線・駅周辺にお店などが少なくて栄えていないことが原因で人気のない駅の場合、売却時に資産価値が下がってしまっている可能性が考えられます。近くに営業時間が短めのスーパーしかなかったり、24時間営業のコンビニがないマンションも不人気になりがちです。



お店が少ないだけでなく、教育・医療・福祉・銀行・郵便局などが少ない、賃貸アパート・賃貸マンションの空室が目立つ、テナント募集を長期間している空き事務所・店舗が目立つ、という街ではないか? ということもチェックすると良いでしょう。


人気はないけど個人的にはその地域・街が好きで、購入時の価格も他の地域に比べて安い! という場合、とても得した気分になると思いますが、将来的な資産価値や売る可能性を考えた場合には、あまりよろしくないと言えます。


都市部まで遠い駅周辺のマンション



都市部の駅まで遠いマンションも同様に今後資産価値が下がる可能性があります。ここで言う「遠さ」には大きく分けて2つの考え方があります。


1、時間的な「遠さ」
電車での都市部までへの移動時間が長い、乗り換えが多いなど、都市部までの移動に不便な駅のことです。マンション購入時に「遠い」といえば、みなさんこの意味で使うケースが多いですが、もう1つ重要な考え方があります。


2、距離的な「遠さ」
都市部のターミナル駅などまでの距離が何キロあるのか? という意味での「遠さ」です。急行電車が止まる駅などの場合、都市部までの時間は短めでも、距離的には遠かったりします。距離が遠ければ終電の時間が早いこともあります。そして終電に乗れない場合のタクシー代にも距離は大きく関係していますよね。


駅近ではないマンション


「駅から徒歩5分以内じゃなくて、徒歩15分くらいの場所でも、駅周辺に比べて周りが静かで住みやすいなどのメリットがあれば、売却する時の値段もそんなに下がらないんじゃ?」と考える方もいるかもしれませんね。しかし、将来的に売ることを考えた時、駅から徒歩15分以上など駅近ではないマンションは損をする可能性があります。


なぜか?


平成25年、国土交通省が「集約都市(コンパクトシティ)形成支援事業」という事業を創ったからです。簡単に説明すると「歩いて暮らせる集約型まちづくり」を進めていくよ、と国が決めたってこと。「集約地域」を定めて、教育文化施設・社会福祉施設・医療施設などの、私たちの生活になくてはならない施設を、今後は密集させていこうぜ、っていう事業です。(参考:コンパクトシティ形成支援(国土交通省)



10年後・20年後の日本の超高齢化・人口減少を見据えた上での計画と言えるかと思います。


駅近ではない地域の場合には、この「集約地域」の外になってしまうことも考えられ、近所にあった生活に必要となる施設が移転してしまうこともありえます。当然、そういった地域のマンションを買おうとする人も減り、地価も下がり、売却額も下がることが予想できます。


郊外地域にある駅から遠い大規模マンションにも同じことが言えます。大規模マンションだから価値は落ちにくい、と決めつけている方もいますが間違いです。30代夫婦・子供2人のような家族構成の同世代のファミリーが今は入居しているものの、20年後・30年後には定年を迎え、その頃には周りの商業施設・各種施設が移転してしまい、これからマンションを買おうという世代からの人気が薄れてしまっていることも考えられるからです。


嫌悪施設が近くにあるマンション


嫌悪施設というのは読んでそのまま「人から嫌われる施設」のこと。マンションの近くやバルコニーから見える場所に嫌悪施設があったとして、「自分はそんなの気にならないから」という理由でマンション購入しても、売る時の資産価値には影響してしまうことがあります。



具体的には、火葬場・墓地・刑務所・廃棄物処理場・下水処理場・高圧線鉄塔・火薬類貯蔵施設・ガスタンク・・・など、土壌汚染・大気汚染・悪臭・騒音につながる可能性があったり、その施設の近所に住むこと自体に不快感を覚える人もいるであろうと思われる施設です。


以上に例としてあげた施設の場合には、実際に住んでみなくても、マンション購入前に少し調べたり、周辺を散歩すればたいてい分かります。が、騒音に関しては、思わぬ見落としがある場合があるので注意が必要です。朝に大きな音のする荷物の積み下ろしがある倉庫・夜遅くに大型車の出入りの多い工場・・・などです。



そのため、マンション購入前に周辺環境をチェックする際には、「土日と平日」「朝と夜」など、タイミングを変えて複数回チェックしてみるのがおすすめです。もしくは、マンション管理人や、実際にその周辺に住んでいる方に「このマンションの購入を検討している者ですが、このあたりってどうですか?住んでいて特に何か気になることありますか?」などのように聞いてみるのも良いでしょうね。


また、工業系地域にあるマンションの場合には、今は周辺に嫌悪施設がなかったとしても、将来的に騒音・大気汚染・土壌汚染を引き起こす施設ができてしまう可能性もあります。


線路・高速道路・幹線道路に面しているマンション



電車・車・バイクの騒音や振動が気になり、敬遠されることもあります。私の友人で、線路から少し離れたマンションを買ったけど、電車の音に耐え切れなくなって二重サッシにした人がいます。電車はけっこうな頻度で通るものですから、音や振動が気になる場合はつらいものがあります。


高速道路や幹線道路など通行量の多い大きな道路にベランダが面している場合も要注意。車・トラック・バイクからの騒音・振動や排気ガスが気になることもあります。


事故物件のマンション



共有部分を含むマンション内で過去に自殺・殺人などがあった通称「事故物件」の場合には、売却値段を下げなければなかなか売れないといった場合があります。「自分はそんなの全然気にしない。」という方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどの方は、わざわざ事故物件のマンションを選ぼうとは思いません。


だったら買う予定の人に内緒にしておけば良いのでは? という悪知恵の働く方がいるかもしれませんが、事故物件を売る・貸す時には、告知しなければいけない決まりがあります。ちなみに、インターネット上に、事故物件かどうかを誰でも簡単に調べられるサイトも存在しています。


戸数が少なすぎるマンション


戸数が10戸・15戸程度のマンションの場合、「人の出入りも少なくて、快適に暮らせそう。だから売る時も人気があって高く売れそう!」と思う方もいるかもしれませんが、戸数が少ないと1戸あたりのマンション管理費・修繕積立金が高額になりがちというデメリットがあります。


高級マンションでもないのに、なんでそんな高い管理費・修繕積立金を払っていかなくてはならないのか? という意識が働くため、買いたいという人がなかなか現れないこともあります。


また、管理費・修繕積立金については、新築された時には安く定めておき、だんだん値上げをしていくというパターンもあるので、長期修繕計画などの確認をしておくことも大切です。


管理状態がよろしくないマンション


エントランスなどの共有部分にゴミ・ホコリ・タバコの吸い殻が目立つ、集合ポストの下にチラシが散らばっている、古い放置自転車が目立つ、、、など、管理がずさんなマンションは、例え築年数が浅い状態でも売却時に不利になりがちです。



私がたまに遊びに行く友人のマンションがまさにこれです。上で挙げた悪い例が全て当てはまっています。新築から間もないマンションなのに明らかに管理状態が悪いので、遊びに行くといつも「いいマンションなのにもったいないなぁ。ここには住みたくはないかも。」と思ってしまいます。


購入を検討している人が内覧に来た時も、私と同じ気持ちにきっとなってしまうことでしょうね。人の第一印象と似ているかもしれません。中身がいくら魅力的な人でも、髪の毛がボサボサで清潔感がないと・・・ってことですね。


自主管理のマンション


管理関連でもう1つ。管理会社に委託せずマンション住民が自分たちで管理するという形態「自主管理」を採用しているマンションもあります。管理費を節約できるので良いようにも思えますが、問題を抱えてしまうこともあり、いざ売却しようとしてもなかなか売れないことがあります。



通常は、エレベーター点検・消防設備点検などは管理会社へ委託しますが、これをマンション所有者で形成される管理組合で直接行うということです。この場合、住民の中から理事長を選び、理事長を中心に管理を行っていくことになりますが、このことが問題の種になってしまうケースもあります。


管理面で何か問題があった場合、管理会社に委託しているケースでは、責任を管理会社へ追及すればいいだけの話ですが、自主管理の場合には、同じマンション住民である理事長に言わなくてはならず、言いづらいというケースも多いようです。そりゃそうですよね。同じマンションにこれからも住んでいく人と険悪な関係にはなりたくないものです。


マンション管理組合内で派閥ができてしまうこともあり、そういったトラブルがあると分かれば、当然、売却しにくくなると言えます。


地震・水害の被害が予想される場所


過去に大きな自然災害の被害を受けた地域や、今後の大きな被害の予想がたてられている地域に建つマンション。今後、地震・水害などによる被害が出てしまった場合には売却時の価値が下がる危険性もあります。


国土交通省ハザードマップポータルサイトでは、洪水・内水・高潮・津波・土砂災害・火山・震度被害・地盤被害・建物被害などのハザードマップが見れますので、参考にしてみてください。


東日本大震災以降では、防災意識を強く持つ方が増えていますので、防災面の配慮が少ないマンションも今後売れにくくなることが考えられます。



また、東京の山手線の外側や下町に多い木造の家が密集しているエリア「木密地域」に建つマンションも注意が必要です。老朽化している木造住宅が多いので、首都直下型地震が起きた際いは地震にともなう火災で大きな被害が出ることが予想されています。


木密地域は道路の幅が狭いところも多いため、地震・火災の際に道がふさがって避難経路に影響したり、消火活動・救急活動にも悪影響を及ぼすことも考えられます。


ベランダの前が空き地・駐車場



ベランダのすぐ前が、空き地・月極駐車場・コインパーキング・古くなったアパート・・・などの場合、将来的に大きな土地となり高い建物が建設されてしまうこともあります。「@@@建設反対! by@@@マンション管理組合」といった内容の看板をたまに見かけますが、こういうケースです。


目の前に高い建物が建ってしまえば、日当たりはもちろんバルコニーからの眺めも悪くなり、いざ売却しようと思った時には、資産価値が下がってしまっています。特に注意したいのが、駅から近い商業地域のマンションの場合です。目の前に高層マンションが建つ場合もあれば、オフィスビル・病院などが建つこともありえます。


買ってから「こんなはずじゃなかったのに・・・」とならないためにも、購入前にはマンション周辺が将来的にどう変化する可能性があるのかを、不動産会社に聞いたり役所の都市計画課などへ聞いてみるなど事前調査をしておきたいものです。


個性的すぎるデザインのマンション



外観・内装・共有部分などの色・デザインが個性的すぎるマンションも買う人を選びすぎてしまうため、売却しにくいと言われています。買った時は普通のマンションでも、リフォームをして内装のオリジナル性を強めすぎてしまったり、間取りを特殊な構成にしてしまったり、という場合も同様です。


「他にはなかなかないデザイン・色だから、希少価値が出て、逆に売りやすいのでは?」と思う方もいますが、実際は逆。買いたいと思う人が必然的に少なくなるので、売却値段も下がりやすいのです。


まとめ


以上に挙げた項目に該当するマンションに関しては、将来、いざ売却しようと思った時になかなか売れない、売却値段がかなり下がってしまうことも考えられます。将来的に売ることを前提としてマンション購入する場合には、以上に当てはまる項目がないかどうか? 確認してみると良いでしょう。


ただ、人それぞれ価値観は違い「住みたい家に住むのが幸せでしょ!」という方もいらっしゃるかと思います。最後の項目「個性的すぎるデザインのマンション」なんてまさにこの良い例です。自分が快適に暮らしていけるという価値観を大切にマンション選びをしたいという方も多いことでしょう。


「あなたにとっての価値=絶対的価値」と「売却時の値段の下がりにくさ=相対的価値」を、あなた自身の価値観で天秤にかけることにより、失敗しないマンション選びが実現すると思います。


(東京の方は、売る時の資産価値を考えた東京でのマンション選び方法のページも参考にしてみてください。)



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